症状
水俣病には、メチル水銀に汚染された海産物などを食べることで発症する小児・成人水俣病と、母親が妊娠中にメチル水銀を摂取したことで胎児に発症する胎児性水俣病があります。
ただし、水俣病の症状は摂取した水銀の量や、その人の水銀に対する耐性、体力の違いのほか、破壊された神経細胞の部位などによって現れ方が異なるといわれており、同じ食生活を送る家族内でも人によって症状が異なることが知られています。
小児・成人水俣病
脳細胞などの神経細胞が障害されることで、次のような神経系症状が現れます。
感覚障害(手足のしびれ、ふるえ、痛みを感じにくい、熱さや冷たさを感じにくい など)
- 運動失調(歩行時のふらつき、動きがぎこちない など)
- 求心性視野狭窄(目が見える範囲が狭くなる)
- 聴力障害(相手の声がよく聞こえない)
- 言語障害(言葉が出てこない)
- 嗅覚障害(味やにおいが分からない)
- 精神症状(認知機能や情動に関する症状、性格の変化 など)
- 頭痛
- 疲れやすくなる
胎児性水俣病
母親が妊娠中にメチル水銀を摂取すると、メチル水銀がへその緒を通じて胎児の体内に入り、次のような症状が現れます。
- 首がすわらない
- 歩行時のふらつき
- よだれ
- けいれん
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